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ゼロからさきへ

「知りたい!」「面白そう!」「なになに!?」に溢れた毎日

それホントに伝わってる?:「あなた」から私はどれだけ離れてるんだろう

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「これ、前にもお伝えしませんでしたっけ?」

 

言うのも辛ければ、言われるのも辛い言葉。この1週間これを言いたくなることが何度もありました。そして、習い事の先生に言われもしました。「伝える」って難しい。

 

 

「あなたが知らないことを今から話すね」

「伝える」って言葉は、「◯◯したよ〜」って報告の場合に使われることもあれば、「育成する」とか「指導する」って言葉の代わりに使われることもあります。

その全てに共通するものを導くと「相手が知らないけど私が知っていることを、相手に知ってもらう」ということだと思います。

 「伝える」という行為は相手と自分の情報格差を埋めるためにあるのです。

 

「相手が知らないけど私が知っていること」はさまざまです。

私が今朝見たニュースかもしれないし、私の田舎のお話かもしれません。長年極めたお菓子作りの技術かもしれないし、「ほめて!」って気持ちかもしれません。相手に対する「最近頑張ってるね!」って気持ちかもしれません。

 

世の中には些細なものから大仰なものまで「相手が知らないけど私が知っていること」がたくさんあります。そんな「あなたと私の情報格差を埋めること」が「伝える」ということなのだろうと思います。

 

 

「あなた」から私はどれだけ離れている?

「あなたと私の情報格差」は小さい場合もあれば大きい場合もあります。

 

「報告」と「共有」と「育成」

 

「あなた」を起点としてそれぞれの距離はどのくらいに感じますか? と聞かれたら、「報告」は近くて、「育成」は遠い、その間に「共有」という印象を持たれるのではないでしょうか。

 

これが、「あなたと私の情報格差」の距離感です。

この例は分かりやすいですが、言葉で言い分けられず「ニュアンス勝負」になってくるものもあります。

 

例えば

「新卒1年目の新入社員の育成を任せる」と言われたときと「中途で入ってくる社会人3年目の新人の育成を任せる」と言われたとき。

 

どちらも「育成」です。しかし、新卒の方のほうが比較的遠く、中途の方のほうが比較的近く感じるはずです。

 

さらに、同じ「新卒1年目の新入社員の育成」でも、その新入社員の持つ経験やコミュニケーションの取り方が自分と似ているかどうかで距離に差が出ます。私が社会人3年目なのか、もう5年目・10年目になっているのかでも距離はまた変わるでしょう。もちろん、育成初日か育成が始まって日が経っているのかによっても距離は変わります。

 

距離はナマモノなのです。「あなたと私の距離」はその時々にあわせた調整が必要なのです。

 

なので、相手にしっかり寄り添った「伝え方」をしたいのなら、「相手のいる地点から自分はどれだけ離れているか?」を日々意識することが大切です。

 

当たり前のように見えて、先日の私はこれを忘れていた

「あなたと私の距離」を意識せよ! なんて自分で書いていてなんて当たり前のことなんだろうと思うのですが、人は当たり前のことこそ忘れてしまうように作られています。

 

実際、私がお伝えすることについて悩んだのはこれが理由のようでした。

 

振り返れば、私がお相手のことを勝手に「このくらい知っているはず!」と確認もせずに思っていた部分があったし、「この方これは知らないんじゃないか?」という視点を持てていませんでした。

 

お相手のことをまったく考えずに、「私が伝える」ということばかりに意識をおいていたのです。「伝えるというのはあなたが知らないことを今から話すねということ」と冒頭で書きましたが、このときの私の行為は「私が知っていることを今から話すね」という押し付けがましい行為だったのです。「伝わらない!!!!!」って状況が生まれるのは然るべきことでした。

 

「お相手は今何を知っていて、そこから私はどれだけ遠くにいるのか?」を意識し始めた途端、「伝える」はスムーズに回るようになりました。

 

 

小学校1年生の担任の先生がクラスの年間目標に掲げた「当たり前のことが当たり前にできる人になろう」という標語が今になって胸に刺さります。