きっと誰もが子供の頃、「大人ってどんなだろう?」と自分の未来を想像した。
きっと誰もが子供の頃、「大人ってどんなだろう?」と自分の未来を想像した。
私は、結婚して家庭があって、部屋には壁一面に本があって、朝食を優雅に食べて、シンプルなクローゼットから服を選んで、車か徒歩で通勤して、テキパキ働いて、夜はゆったり夕食を食べながら長い夜を楽しむーーそんな「大人」を想像してた。
今の私はこれには1つもあてはまらない。
白馬の王子様は現れなかったという意味で世の中は甘くなかったし、落ち着いているわけにはいかないという意味で世の中は面白すぎる。他にもさまざまな理由があって、今の私は幼い頃に描いた未来像には当てはまらない。
生き続けていれば誰もが大人になる。
そして、大人になっても人は、子供の頃と変わらず自分の未来を想像する。
ただそれは、「おじちゃん・おばちゃんってどんなだろう?」ではない。「◯年後はどんな生活をしてるんだろう?」だ。
「大人ってどんなだろう?」には、未来の自分は未知というニュアンスがあるけど、「◯年後はどんな生活をしてるんだろう?」は今を延長する考え方だ。
未来を考えるための材料が多くなったから、未来を想像するために創造心はいらなくなっている。
大人になるって、たぶんそういうこと。
未知が少なくなるってこと。
経験則から型を導き出して、それにはめて発想するってこと。
幼い頃の「大人ってどんなだろう?」より、高確率で的中する確実な考え方。安定できるし、安心できる。
大人になるって、そういうこと?