ゼロからさきへ

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ヨガの先生はなんで「お水を飲んでいきましょう」ってう言うんだろう

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ヨガをやっています。

今はチェーン店に通っているし、過去には数度単発のレッスンを受けたこともあり、重数名の方のレッスンを受けてきました。

 

彼女たちに共通して、気になることが……その喋り方。

 

「ぐーっと伸ばしていきましょう」

「まずは、あぐら座になっていきましょう」

「今度は、立っていきましょう」

「落ち着いたら、身体を起こしていきましょう」

「ちょっとここで、水を取っていきましょう」

 

 

「〜していきましょう」の多用です。

 

「伸ばしていきましょう」は納得感のある使い方ですが、「座っていきましょう」は「座りましょう」、「立っていきましょう」は「立ちましょう」、「起こしていきましょう」は「身体を起こしましょう」ではダメなの? と思ってしまうし、「水を取っていきましょう」はなんだかくすぐったい感じさえします。

 

ここまで「〜していきましょう」が多用されるのは、業界用語みたいになっているということだと思うのです。

 

ある環境の中で何かの言い方が流行って定着するのは、その言い方に何かその人たちが大切にしたいニュアンスが含まれているからだと思います。

たとえば、若者言葉(というかネット用語?)の「◯◯たん」。もともとは、名前の終わりに付けて可愛らしさを表していたものを、「ツライ」にあわせて「つらたん」と言ったりします。これは多分、「たん」を付けると印象が柔らかくなって「ツライ」って言いやすくなるからなんじゃないかなと思っています。

軽く「ツライ」を表現したいという、私たちの隠れた需要にヒットしたから広まったのかなと。

 

「〜していきましょう」もこれと同じように、ヨガを極めた方々の何かを象徴しているんじゃないかなと思うんです。

 

ヨガ継続歴1年に満たない未熟者なりに思うヨガの特徴は身体の使い方で、「力まないこと・固まらないこと・止まらないこと」を重要視していることです。

 

手を伸ばすにしても、手を遠くに持っていこうとする力を感じると同時に、手を引き寄せる力を感じましょうとおっしゃいます。

また、どの動きも必ず呼吸をしながらですから、一歩離れたところから見ると1つのポーズで止まっているように見えて、その実身体は少しも止まってはいません。

毎瞬身体のあり方を定め直しているような……ヨガはそういう「変化し続けてる感」を大切にしているように思います。

 

それが「〜していきましょう」という言葉のニュアンスと合致したのかなと。


「立ちましょう」ではなく「立っていきましょう」と言う。

その背景には「立つ」という日常の動作にさえ、なおざりにではなく丁寧に行いたいという気持ちが込められているのかもしれません。