ゼロからさきへ

「知りたい!」「面白そう!」「なになに!?」に溢れた毎日

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

七人の侍はなるほど名作でした:一人ぼっちを脱すために必要なもの

黒澤明監督映画『七人の侍』はキャラクターがしっかり作り込まれた作品です。 タイトルとなっている7人の侍も 対となる主人公である農民も 序盤に出てくる人足3人組も 一瞬しか登場しないとある女性も 過去のエピソードを映像として挿入したり、独り言を口に…

七人の侍はなるほど名作でした:リアルさが脳に宿るシンゴジラと身体性に宿る七人の侍

初めて、日本映画を日本語字幕付きで視聴しました。 現代とは発語も発声や一般的に使われている言葉も異なる上に方言も強くて何を言ってるかてんで分からなかったのです。それは字幕で見ても意味の推測ができない単語があるほどでした。 その映画は、黒澤明…

何を言うかより誰がどう言うかだから

私は「伝える」ことを仕事にしています。ときには歌うこと。ときには歌唱指導。ときにはお話の仕方講師として。 お話の仕方の講座はマナーのお教室で行っています。そこに立つときは気をつけていることが多くあります。 内容そのものというよりも、その見せ…

合唱人の「合わせ力」

先日、ひさーしぶりにアンサンブルをしました。 とあるレコーディングのために急遽召集された活動時間6時間のアンサンブル。お役目はとある曲の参考音源の作成。 男女10名が……もとからの知り合い同士も、初めまして同士も集まって無伴奏混声合唱曲集を歌いま…

コミュ力は作れる:言葉を尽くしているのに伝わらない……原因は「抑揚」かも?

お話をするとき、言葉を尽くして説明してもなかなかお相手に伝わらないという場合、足りないのは言葉ではなく「抑揚」かもしれません。 「抑揚」という言葉に耳馴染みはありますか? 音楽をしていると「抑揚」という言葉はよく耳にしますが、そうでない方に…

コミュ力は作れる:一本締めができるなら大丈夫。会話に「間」を取り入れてみよう

日本人は、間を大切にする文化を持っています。 伝統芸能然り、建築美術然り、そして生活も色濃く影響されています。 「よーーっ、ポン!」と打つ手が揃うのは奇跡的な一致 例えば、宴会の締めでなどで用いられる一本締め。 誰かが両手を上にした状態で「よ…

コミュ力は作れる:「感情の交換」をするためにお話のスピードを工夫してみよう

心ない言葉を言われたというショックな出来事があったとしましょう。 それを友達に伝えたときに、「え? それそんな酷くなくない? 普通のことじゃない?」と上手く伝わらないことがありませんか? そんなとき、もしかしたらあなたがショックを受けたのは、…

コミュ力は作れる:「笑顔」になるのに楽しいって気持ちはなくてもいいんだよ

人と接しているとき、ずっと笑顔でいることはできますか? できないとしたら、あなたが笑顔だと思っている表情は「笑い顔」かもしれません。 一般にいわれる「笑顔」は、2つのものを内包しているように思います。 ひとつは、「楽しいから笑う」という瞬間的…

コミュ力は作れる:目線を逸らすことで好意を伝えるアイコンタクトがある!?

アイコンタクトは「お相手の目を見ること」って思考停止してませんか? ゆとり世代・さとり世代と呼ばれる若者は、「検索する世代」と言い換えられると思います。 PCや携帯が身近にあって、多くの情報に触れながら生きてきた世代。 豆知識や雑学から世間の闇…

コミュ力は作れる:好意を伝えるには何割のポジティブな要素が必要?

「お仕事何されてるんですか?」 ときかれてスッと答えられる人に憧れます。 私は真面目に応えようとすると 「歌ったり、レコーディングの進行をしたり、合唱指導をしたり、マナーのお教室でアシスタントをしたり、ときには講師も務めます。残りの時間はアル…

シンゴジラは潔さを武器にした:「現実vs虚構」を選択し「分かりやすさ」を切り捨てた

「ゴジラ、倒れて!」 と思うと同時に、私はゴジラを思って涙寸前でした。 ゴジラの生き様がなんとも切なくて。 あれもこれもと欲張り過ぎるとよくありません。 作品はいつだって盛り込みすぎると破綻します。 そんななか、シン・ゴジラは多くのものを盛り込…

シンゴジラは音楽を武器にした:伊福部昭の「近さ」vs鷺巣詩郎の「遠さ」

伊福部昭さんはもうお亡くなりになっているので、音楽を担当するのは別の方だ。 でも、伊福部さんの音がないゴジラはあり得ない。 ゴジラを見たことないのに、私はそう断言し、 「伊福部さんの音楽はどう使われるんだろう?」 と楽しみに映画館へ向かいまし…

シンゴジラは音楽を武器にした:伊福部昭の「収束感」と「切なさ」と「決意」

ゴジラといえば「伊福部昭」。シン・ゴジラを見る前の私のゴジラ観は、他には「怖そう」くらいしかありませんでした。 幼稚園の頃、友達とピアノの黒鍵を指1本で叩いて「ゴジラ、ゴジラ、ゴジラがやあってくる~♪」と歌った記憶があります。 どこで聞いたか…

シンゴジラは体験を武器にした:「楽しい」と形容する映画ではありません

「あ、震災どうなったんだっけ……?」 寝ぼけまなこでスマホのニュースを調べる朝。 でも、災害に関するニュースは何もない。 あれ? ……あ、地震じゃないや。ゴジラだ。 シン・ゴジラを見た翌朝のこと。 3.11のとき、私はテレビ越しに「災害」を「体験」した …