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ゼロからさきへ

「知りたい!」「面白そう!」「なになに!?」に溢れた毎日

コミュ力は作れる:言葉を尽くしているのに伝わらない……原因は「抑揚」かも?

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お話をするとき、言葉を尽くして説明してもなかなかお相手に伝わらないという場合、足りないのは言葉ではなく「抑揚」かもしれません。

 

 

「抑揚」という言葉に耳馴染みはありますか?

 

音楽をしていると「抑揚」という言葉はよく耳にしますが、そうでない方にとってみると「抑揚」は使用頻度の高い言葉ではないかもしれません。

 

抑揚とは、

話すときの音声や文章などで、調子を上げたり下げたりすること。イントネーション。「―をつけて話す」「―のある文」

goo国語辞書より

 

つまり、「一本調子に話すのではなく、高さや強さに加減をつけて話す」ということです。

 

 

この抑揚が、会話において「意味の交換」をスムーズに行うのにとても役立ちます。

 

「意味の交換」についてはこちら。

人は会話において「感情」と「意味」の2つを交換しているという内容です。

zerokarasaki.hatenablog.com

 

日本語は、最初に打ち上げて徐々に下降する言語

ここで、日本語の文章の話され方についてお伝えします。

 

日本語が話されるとき、その音の高さに特徴があります。基本的に、お話の始めにグッと音が高くなって、そのあとはゆるやかに下降を続けるという特徴です。

 

「今日は友だちと遊んでた」

 

と何気なく口にするとき、音の高さは最初に打ち上がったらその後徐々に下降しているはずです。

 

「抑揚」の感覚は誰しもが持っている

ただし、特別に伝えたい部分があるときは別です。

 

たとえば、「今日誰と遊んでたの?」と聞かれたら。

「今日は友達と遊んでた」と、「友達を」を強調して話すはずです。

「今日」や「遊んでた」は既にお互いの間で共有している内容で、この会話をしている2人にとっては重要度が低く省略することもできる内容です。「友達」さえお相手に伝わればいいので「友達」の部分を強調してお相手に印象づけるのです。

 

日常、重要度に合わせて抑揚をつけることはごく自然に行われています。

 

でも、緊張するとアタリマエのことができなくなってしまう

しかし、何か大切なことを伝えよう! と思った瞬間、もしくは言わなきゃ! と緊張した瞬間、抑揚は変なことになってしまう場合があります。

 

今日は、友だち遊んでた

 

ちょうど、小学校の卒業式の「卒業の言葉」のように、すべての単語のに力が入ってしまうことがあります。

すべての単語を大切にしようとしまうのです。

でも、それは何も大切にしていないのと同じことです。

 

聴き手へ意味の解釈を丸投げする行為です。

 

 

例文はとてもシンプルな文章かつ1文なのでこういうことは起こりにくいですが、もっと情報量が増えてくると大変です。

 

たとえば、私は講師業を行っています。

2時間の講座中のほとんどの時間トークのバトンを持ってお話をすることになります。

その中には、本当に大切でこれだけは覚えて帰っていただきたいという内容もあれば、これは本筋を補強するために・納得感を抱いていただくために盛り込む情報だけれど覚えて帰っていただかなくてもいいというものもあります。

 

この重要度をお相手にそれとなく伝えるのに「抑揚」が一役買ってくれます。

 

話すことより聞くことのほうが難易度が高い

聞き手にとって1分以上のお話を聞くのはツライものです。集中してひと言ももらさずに聞き取ることを望むことはできません。

 

お話するのは自分にとっては「頭のなかにあるものをなぞらえて、言葉で同じものを構築する」という作業ですが、聞き手にとっては「お相手の言葉を受けて、自分の中にいわんとするものを構築する」という作業です。

 

話すのは「再構築」、聞くのは「構築」なのです。

 

こうして捉えてみると「再構築」か「構築」か、どちらのほうが難しいかは明らかでしょう。

 

ですので、余裕のある話し手は聞き手にお気遣いをするのです。

そのひとつが「抑揚」。

お話を聞いていただく上で最低限ここだけ押さえておけば大丈夫という単語や文章を、お相手に示してあげるのです。

 

 

トークのバトンを1分以上持つ場合というのは、日常でも頻繁に起こることです。

「昨日ね、こういうことがあってね~」というお話をすれば簡単に1分は超えてしまいます。

 

言葉を尽くしているのに言いたいことが伝わらない……という方、ぜひ「抑揚」を取り入れてみてください。